株式資産株式投資を考えるに、まず株式と言うものは何か、なぜ株式投資が良いのかを明らかにする必要があります。

ここでは株式について、株式資産の有用性に付いて書きます。

株式会社とは

株式とは、株式会社の権利書です。
もちろん会社法と言う法律にも明示してありますが、会社は株主の持ち物です。

オランダ東インド会社が世界初の株式会社で、この株式会社は人類の偉大な発明の一つです。
この株式会社によって経済は近代化して、世界経済が大きく発展し、人々が豊かに暮らせるようになったわけです。

つまり、資本家に経営能力があるとは限りません。逆に経営能力がある人に資本があるとは限りません。
また、毎日稼いでくれる優秀な会社を買いたい人も、いつも気楽に会社を買うことが出来るとは限りません。
ごく希に起こる偶然、幸運によってしかあり得ないことを常時可能にするシステムが、この株式会社や株式です。

要するに経営と資本の分離と言う事ですね。会社運営と会社の持ち主の分離と言う事です。

経営能力のある人は経営し、お金のある人は会社を持ち、優秀な人に経営を任せることが出来ます。株主が経営リスクを肩代わりするので、経営者も社員も安心して働けるとも言えます。つまり、株主がいなければ社会や経済が成り立ちません。
また、会社そのものを買えますし、いつでも換金が出来ます。

これによっていくつもの会社が起こり、そして、大企業や大企業グループが生まれ、世界経済が急拡大をします。
お金の発明で経済活動が生まれ、株式会社の発明で、世界経済が大発展しました。
株式会社と言う仕組みが発明されなければ、今でも世界経済は何万分の1であったと思われます。

株式・株券について

現在の日本では、株券は発行されていません。株券は電子化されていますが、便宜上ここでは株券、あるいは株式と呼びます。

株式等振替制度によって、証券保管振替機構が株券を電子化して管理しています。これらを一般的にほふりと呼びます。
つまり証券会社の口座の上に、もっと大きな管理口座があり、株式の売買などは「ほふり」の口座間の振り替えで行うと言うシステムになっています。
そして、権利日等には、会社や株主名簿管理人に、現在の株主リストが渡されます。
このリストは株主名簿管理人(それぞれの信託銀行など)で管理されます。

銀行の預金通帳が電子化されて管理されているようなものですが、違いは、「証券会社の口座」、「ほふりの口座」、「株主名簿管理人のリスト」でそれぞれ役割分担されて管理されていることです。

株式の価値

さて、株式、あるいは電子化された株券は、会社の権利書です。

これはちょうど、マンションの権利書に例えれば分かり易いと思いますが、大きな建物の部屋(一部分)をそれぞれの人が区分して持っていると言うことになります。

1株しか発行していない会社であれば、1株を持っていれば、会社全体を持っている事になりますが、通常は多くの株式を発行しています。
もし、発行株式が10株の会社で1株を持っていれば、10分の1があなたの持ち分になります。そして、10分の1の権利があることになります。

この発行株数に一株の値段を掛けると、その会社のすべての株式の価格を足した価格になり、これが時価総額と呼ばれる、その会社の値段です。
(市場に上場しているすべての会社の時価総額を足したものが、日本の経済の価格とも言えます。)

つまり、その会社の現在の価格が株価の基礎になります。
例えば、執筆時現在のトヨタ自動車の株式の値段は、一株辺り、5900円ほど、発行株式数は、331,009万株ですから、 19兆5295億3100万円が時価総額になります。
逆に言えば、トヨタの一株持っていると言う事は、約19兆5000億円の会社の331,009万株の1の権利を持っていることで、この範囲内で会社の資産も所有していますし、利益を受け取る権利もあり、また株主総会で議決する権利もあります。(正確には議決するには100株以上が必要です。)
そして、全数を持てば、トヨタ自動車全体があなたの持ち物です。

ですから、株式の価値は、会社の価値から理論上、導き出されます。
理論上と書いたのは、思惑によって価格は常に動き、思わぬ安値や高値になることもあるからです。
しかし、安すぎるなら、いつかは買われて上がり、高すぎるなら、いつかは売られて下がります。

つまり、その会社の価格は、どれだけの利益を出しているか(利回り)と、会社がどれだけの資産を持っているかが基本とも言えます。
しかし、当然に成長力が大きな会社であれば、将来の姿を見て高く買われ、赤字を垂れ流している会社は安く買われます。
その時々の各自の判断の差が、思惑になるわけです。

資産としての株式

株式は、短期的には上げ下げが激しくなることもありますが、長期的に見れば、どの資産より、確実に価格が上がって行きますし、価値が増していきます。
なぜなら、会社は概ね稼ぎ続けているものだからです。
稼ぎ続けている以上、会社の価値は上がります。もしくはその相当分が配当としてあなたに還元されます。

日経平均株価(日経225)は、執筆時現在、18,785円ですが、戦後の株式取引再開時は、約100円(遡及計算)でした。
つまり、個別の銘柄はともかくとして、平均株価は戦後180倍以上になっています。
もちろん、株式資産は敗戦があっても、人が生きていて経済活動をする限り価値が保たれるものですが、戦前は日経平均のような指標はありませんでした。

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株式との対比では、逆にお金で持っていたら価値が180分の1になってしまったと言う事になりますが、実際には1946年の強制預金と預金封鎖及び新円切換で、お金の大部分は消滅させられています。また国債も償還されませんでした。

※日経平均株価は株式分割などを調整して算出しています。
(実際の株価の平均ではなく、例えば戦後からの例で言えば、株式市場に100円を投資していれば、それが18000円以上になっている事を示します。)

資産のリスク

実際のリスクは、そのリスクの種類や度合いによって、それぞれですので一概に言えません。

サバイバル状態に於いては、最も安全なものは、金地金です。
計算上、戦前戦後の混乱とインフレでも、資産の11%を金地金にしていたとしたら、資産を失うことなく保全できていたようです。
また、国がなくなって住めなくなっても、金地金を持って逃げることが出来ますし、世界中で価値を保ちます。
私も金地金は、保持しております。株式投資をする前に、一定量を購入して保管しました。就職し始めた、まだ二十代のころです。
もし不安で最悪に備えたいのなら、金地金を持たれることをお奨めします。私も人生の保険のために買いました。

土地は持って逃げるわけには行きません。
また、国が所有権を保障するものですから、歴史上、何度もありましたが、新しい施政者により、権利そのものがなかった事にされる可能性がないわけではありません。

通貨は、政府や国が破綻すれば、無価値です。
紙幣を持って逃げても何もなりませんし、その国でそのまま生活をする場合でも、通貨の価値は無くなる場合もあります。
占領され略奪され、本当に国や国土の権利が消滅すれば、その瞬間に通貨は消滅します。
そうで無い場合でも、別の政権により立て直す過程で、通貨消滅措置が行われるかもしれない懸念は常識的なものです。
また、どうしてもインフレリスクがつきまとい、普通は価値が減じて行きます。

株式資産のサバイバルリスク

人が存在する以上、人の経済活動はなくなりません。
経済活動が無くならない限り、疲弊はしても組織としての多くの会社は生き残ります。

株式の場合は、会社が存続して活動をする限り、権利も保全されます。
国や政権によって権利が与えられた訳ではなく、会社自体が実際にあなたの持ち物だからです。

もちろん、世の中に何かリスクが顕在化すれば、株式等は売られます。
しかし、これは状況がどう変わるか分かりませんので、ヘッジファンドなどが運用の機動性を持たせるために、一時的に通貨にするために売るので下がるだけのことです。
彼らは運用対象を次々に変えて、少しでもパフォーマンスを高めなければならないので、そうするのですが、私たちがヘッジファンドなどの機関投資家と同じことをする必要はありません。
うまく立ち回れる方は同じようなことをしてもよろしいのですが、上げ下げを気にしなければ、そのまま保持していてもよろしいかと思います。
いやむしろ、もし暴落があれば、それは買うべき時です。
株式は他にない価値ある資産ですので、やがて、また買われます。

前記の戦前戦後の例では、通貨や国債にしていた人はほぼすべてを失い、個別の会社では潰れたところもあるのかも知れませんが、株式で持っていた人は、権利を保ちました。

日本郵船も日立製作所も日本製鐵(現在は 新日鐵住金に改組)なども戦前から現代まで、敗戦があっても存続しています。
終戦(1945.8)に伴い、明治11年から続いた東京株式取引所の証券取引は停止されましたが、上場市場を東京証券取引所に変え、再開(1949.5)されました。
もちろん、株主の権利も、今では子や孫に引き継がれているか、売られているのでしょうが、変わらず存続しています。
今でも有名な株式投資情報誌の会社四季報も戦前(昭和11年)から延々と発行が続いています。

これはほぼどこの国の株式でも同じで、株式は価値を保ち、平均株価も長い目で見れば、ほぼ上がります。
なぜそうなのかと言えば、会社と言うものは、あなたが眠っていても、遊んでいても、黙って稼ぎ続けてくれる、経済がある限り無くならない、無くせない組織だからです。

もし、多くの会社が消滅するような状況になったのなら、それは本当の世界の終末であり、あなたは自分の命の心配するか、神に祈ったほうが良いでしょう。

株式資産で動いている社会

上場企業全体の時価総額は、日本経済の値段と考えられています。なぜなら、ほぼ日本経済を支えているのは、上場企業群だからです。
そして、日本人全員が日本経済で食べています。

つまり、株式資産は日本経済の権利の一部を持っていることと、ほぼ同じであり、もし日本経済がつぶれるのであれば、他のどのような国内の資産を持っていても、それらもほぼ無価値になります。
根源的なリスクは同じで、リターンが最も大きいものが株式資産です。

株式と言うものは勝手に価値が増大する資産であり、会社が持っているものは土地や預金も含めて、すべての権利が株式価値に集約されます。
株式が最も資産的価値や有用性が高いと言う事がお分かりになりますでしょうか。

資本主義のルール

株式を資産で持つと言う事は、労働者や消費者から、資本家に鞍替えすると言う事です。
資本家になると言う事と同義です。つまり、それは投資家であり、事業家になることです。

よろしいですか。

あなたのいるこの社会は、資本主義の社会です。資本主義ゲームのルールが適用される社会です。
この事にいち早く気付くかどうかが、あなたの人生の明暗を分けることになります。

持たざるものは、搾取される対象でしかなく、長い時間を掛けて踏みにじられるだけだと言う事をよくお考え下さい。そして、肝に銘じて下さい。

資本主義に絶望すべきですか。

いいえ、誰もがほんの僅かな気づきと踏ん切りで、簡単に資本家へ踏み出すことが出来る、この用意されたチャンスに驚喜することをのみ、お奨めします。

あなたはどうされますか? この世界で、どうされたいのですか?

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