当サイトでも何度も言及し、中国との関係の深い銘柄への投資は厳禁として来ましたが、いよいよ、中国上海株式市場のバブル崩壊が確かなものとなってきたようです。

上場銘柄の半分以上が売買停止(中国市場は会社が売買停止を申請出来る)され、日本にもその余波があり、600円以上の下げになりました。この売買停止というのは、流動性の死ですから、パニック的に日本も売られました。もっとも、日本市場は、売り仕掛けがあった可能性があります。

中国では、数年前に、不動産バルブが崩壊していますので、日本のバブル崩壊と同じ道筋を通っていると言えますね。上海株指数のチャートもバブル崩壊時に酷似しています。

今後の日本株への影響ですが、かねがね当サイトでは、中国経済の動向、市場の動向をもっとも心配としていました。それは変わりません。もちろん、ほぼ一千兆円の上海市場も大きな影響があります。
ただ、本当に影響があるのは、もしもの、この後の中国経済の崩壊です。この事については、中国国内での暴動の動向を観察して下さいと、アドバイスをしていますが、中国では経済指標の実体が分かりません。かなり深刻な状況になっていれば、ニュースになるような暴動が起きるはずです。

さて、今回の件の日本の株式市場への影響で、少し楽観的な見方をお知らせして置きます。基本的には、現在の状況で判断することは出来ませんので、ご留意下さい。

上海市場は、中国国民が投資主体のほとんどです。ですから、本来、世界の市場に波及しません。
また、共産党の幹部、お金持ち、起業家のほとんどは逃げ切っていると思われます。これは信用取引制度が最近取り入れられたことが、いわゆる人民に高値を背負込ませるための政策だった可能性もあります。誰かを犠牲にして、、、つまり、中国で良く言う、大の虫を生かすため、小の虫を殺すという言葉です。

とはいえ、中国は独裁国で完全なフリーハンドです。つまり掟破りの策を行って、治めてしまうのかも知れません。ただし、今の処裏目に出ており、かなり厳しいとは思います。

日本の状況を見ますと、日本はファンダメンタルズは良好です。株式市場も中国と違いバブル状態ではありません。そして、日本は、完全なフリーハンドではありませんが、追加緩和という、かなり強力な手段を温存しています。

今になってみれば、日銀が市場に望まれながらも、行わなかった2度目の追加緩和。
いざとなった時は、これが切り札になりますし、期待を胸に秘めながら、憶測し、噂し、市場は持ち直していくのではないでしょうか。

しかし、もっとも深刻なのは、バブル崩壊の後の中国経済の動向と、政治、軍事状況です。

追記、

[北京 8日 ロイター] – 中国証券監督管理委員会(CSRC)は8日、持ち株が5%以上の株主を対象に向こう6カ月間、株式売却を禁止する措置を発表した。

大株主対象ですが、非常に危うい措置です。上海市場は本当に死んでしまう恐れがあります。売りを禁止すれば良いと共産党政権が考えているのであれば、もう期待は出来ませんね。売れないかも知れない市場には、買いも入りません。