これがバブルですって

世間には現在の相場をバブルと称して、もうすぐ崩壊するというような論調の記事等が散見していますね。
暫く前から目立っていましたが、多少はましになりましたのでしょうか。

あまりにばかばかしいので、言及したくもないのですけど、雑文として書いておきます。基本、読まなくてもよろしいです。
ただ、将来のバブルの時に、これがバブルだとの参考にはなるかもです。

どこがバブル

バブルと書いている方々は、全員バブルを知らない方です。バブル時代に相場をしていませんし、まったく分かっていません。
知らないことを知らないままに書いているわけですが、まあ、それが商売だからですね。不安を煽れば売れるからです。

株式評論家やアナリストなどは、多くの場合、無能な方々です。
自分で株式市場で稼ぐことが出来ないので、評論を売ったり、儲け方などを書いて商売をする訳です。
このような方々は数年前と比べることしか出来ません。自分で考える事もしませんし、バブル崩壊後の相場しか知らないので、理解ができないのです。
もちろん、本当のプロ(実際に株式市場の収益だけで食べている方)もいらっしゃる訳ですが、そういう方はこのような愚かなことは書きません。

そもそもバブルとは

バブルと言うのは、泡ですが、そもそも金融の世界はバブルで出来ています。
銀行はこの信用膨張を作り出すのが、主な役割です。

たとえばあなたが銀行に100万円を貸し出す(預ける)場合、すでにその100万円は、あなたのものではありません。あなたは債権を購入した訳で、100万円はあなたの手元にはありません。

銀行は100万円を手にしましたが、さらに貸し出します。銀行も100万円を持っていません。借りたところが100万円を持っていますが、物をなどを買ってそれを使ってしまいます。物を売ったところが100万円を持っています。さらに、と言うように、その100万円は流れて行きますが、しかし、やはりあなたは100万円を持っているようなものです。預金をしたら、そのお金は無くなったと思う人は居ないでしょう。
銀行も人から借りたお金ですが、100万円を持っています。貸しているだけです。そして、現に借りた会社も100万円を持っています。だから、使えた訳です。と言うように、初めの100万円が、何倍にも見かけ上、脹れ上がってしまうのです。

これを信用膨張と言い、通常7~8倍になっています。元々膨張しているんですよね。

これはいけないことではありません。経済が拡大するために必要なことです。

まあ、このようなことは考えず、株価の実力と合わない高い株価になっているとして、泡沫みたいな意味で、バブルと言っている訳ですね。

何をもってバブル

当サイトは、初心者の方々のご覧になりますので、はっきりと書いておきますが、現在、日経平均益回りが4.5%弱程度、平均配当利回りが1.5%強程度。
これに対して、国債利回りが、少し上がって0.09%。
何割の差がある処か、十倍以上差がありますね。いかにバブル論がばかばかしいか、お分かりでしょうか。
はい、株式は現在の価格で買われて当然ですよね。これは平均であって、もちろん配当利回り5%超えもありますね。これが現在の株式の実力です。

何がバブルでしょう。何が泡沫でしょうか。充分実需で買われる価格です。

実体と乖離していると言う説明がありますが、そもそも何度か書いていますが、株価と言うのは、乖離する物です。
理論株価が正しいのなら、楽で仕方がありません。
というより、理論株価と言うのはそれぞれが適当に定義して出しているわけですので、架空の存在と乖離しているので、バブルだと言うことを言いたいわけですね。

バブルの訳は無いという説明は、水掛け論にも成りかねないので、バブルって、知ってますかというお話をします。

いわゆる1つの平成バブル

平成バブルのお話をします。

本当の全員参加がバブル

平成バブルの時は、誰もが株の話題を口にしていました。一般的な主婦や多くの方が株式を買っていました。職場でも株式の話題は普通でした。親戚が集まれば株の話題も出ます。
これはバブル相場の普遍的な特長です。
現在、どれだけの方が株式の話題をしているのでしょうか。どれだけの方が株式を買っているのでしょうか。

有名なものでは、靴磨き少年の逸話があります。これがバブルで、バブル崩壊へいたる序章です。

ウォール街の靴磨き少年の逸話

35代米国大統領ジョン・F・ケネディの父親のケネディ氏は、株式投資で大儲けしていました。
1928年冬のある日の事です。路上で靴磨きの少年に靴を磨いてもらいました。靴を磨き終わった後、その少年はケネディ氏に向かって「おじさん、~~株を買いなよ」と言いました。
それを聞いて彼は「こんな少年までが株の儲け話をするなら、この後に株を買う人はいないから株式は暴落する!」と考え、すべての株式を売り払って難を逃れました。

だいたい、バルブの時は、銀行や保険、事業会社等が株式を買いまくっていました。現在、買っているのは、まだ極少数です。

そもそも、株式市場がバブルで活況であれば、膨張した資産価値で、経済も活況です。これをバブル景気と言います。
景気が(異常に)活況になっていないような相場は、バブルでも何でもないのです。バブル景気では、不動産価格なども暴騰します。建設や投資も盛んになります。

平成バブル景気の時は、誰もがタクシーにのり、1万円ぐらいのチップを渡す人もいました。各地でディスコイベントが盛り上がり、日本中が浮かれまくっていました。
マハラジャやジュリアナなどのディスコチェーンが活況でした。これがバブルで、バブル経済です。

そもそもバブルは簡単に潰れない

バブルの沈静化のために、総量規制などが行われ、金利も何度も(5回)上げられました。それでもなかなか収まらず、やがて崩壊へ向かいます。
やり過ぎて、失われた30年に入っていくわけですが、やり過ぎるぐらいでないと、バブルは収まりません。
バブルと言うのは、そういうものです。
また、通常は後になってから、バブルと分かるものです。
なぜなら全員がバブルと思っていないから株式を買っているわけです。ですから、買う人はすべて買っている、その状態がバブルなのですから、警告をする人がいるはずもありません。
そもそも未来が明るさに満ちているから、行き過ぎてバブルになるわけです。