分割分散リスクヘッジのために分散投資をすべきだと言われます。
また、リスクヘッジのための売買技法に、分割売買があります。分散投資と、分割売買について私の判断を書きます。

分散投資と集中投資

幾つかの銘柄、あるいは幾つかの投資対象に分散して投資をすることを分散投資と言います。
片や一つの銘柄に絞って、あるいは厳選した少数を対象に集中して投資をする、集中投資があります。

さて、どちらが良いのでしょう。

一般的には、リスクヘッジのために分散して投資をすべきだと語られます。

しかし、ウォーレン・バフェットは、リスクヘッジではなく、「分散投資は無知に対するヘッジだ。自分で何をやっているかわかっているものにとって、分散投資はほとんど意味がない」と言っています。
同様なことは、ピーター・リンチも、ウイリアム・ギャンも言っています。いずれも劣らぬ著名な投資家です。

確かに一代で富を築いた方は、人生のどこかで集中投資をしているのは、事実です。
集中投資の効率は非常に高く、大きく上昇する株式に投資していた場合は、一気に資産を築くことも出来ます。

ウォーレン・バフェットなどは論文が書けるほど、投資する会社の事を調べます。
その上での言葉が、「分散投資は無知に対するヘッジだ」になります。
そう言い切れるほど調べ、自信を持った投資対象であるのなら、やはり集中投資が望ましいかも知れません。

しかしながら、誰もがそれほどの才覚がある訳ではありません。それに、万が一と言うのは、いつでも起こりえます。

また、ウォーレン・バフェットは、「素人は値上がり銘柄を選ぼうとするべきではない。何も知らなくても投資先を分散し、コストを最小限に抑えた方が良い結果が得られる」とも語っています。
一見、親切な忠告のようではありますが、言外に、何も分からない素人は、分散をしなさい、私ぐらいのプロだけが集中投資が出来る、と言っている感じです。

言い方はどうにしろ、要するに集中させるか分散させるかを、各人の知識や能力に応じて判断することが大切だと言うことです。
あなたの投資は、あなただけのもので、あなたが判断するしかありません。
しかし、概ねある程度の分散は、ほとんどの人に取って必要になります。

少なくとも、投資を始めたばかりの方や、人生や投資のやり直しが出来ない年令になったら、集中投資をすべきではないと思われます。

集中投資は資産を作りますが、分散投資は資産を守ります。やはり守ると言う事は必要な事でもあります。

究極の分散投資は、インデックスファンドや、指数連動型のETFを買うことです。
要するに市場全体を買うことですが、選ぶ必要も無く、何も考える必要もありません。日経平均やTOPIX連動型のどちらかを購入するだけのことです。
どなたにも有用なものです。

ただし、インデックスファンドでは、当サイトでお奨めする成長株への長期投資で資産形成をする事とは、相容れません。
また、まだ資産が育ってない方がインデックスを買っても、大きく儲けることは出来ません。

集中しながら分散する

これらを踏まえて、私の提案を書きます。お奨めではなく、あくまで各人が判断することになります。

私の提案は、数銘柄への集中投資です。三銘柄程度に分散し、集中させます。

三銘柄程度と言うのは、深く企業を調べて注目していける限界だと思うからです。
また、個別銘柄の万が一のリスクを回避するには、最低限三分散程度は必要です。

そして、成長も期待できそうな利回りの良い株主優待株を、小口に優待権利分だけを幾つか順番に持っていきます。
気に入った優待は、家族で名義を分けて幾つかの権利分を持ってもよろしいかと思います。

株主優待を享受することは、ある面、手持ち無沙汰な長期投資の憩いですし、下値不安の少ない株主優待銘柄を広く持っていると言う事は、想定外の事態や市場混乱があった時でも、売って資金化して起死回生を計ることも出来ます。
業績の不安がない「株主優待+配当」の利回りが良い株式は、言わば貯金代わりにも買える株式なのです。

もちろん、分散投資は、通貨、債券、不動産、金など、株式以外の分散もあります。
このあたりも人それぞれになりますので、やはりある程度の分散は必要だと述べるに留めます。

分割売買は鉄則

株式投資をする場合、必ず分割して買っていきます。
1000株買う資金や予定があっても、1000株を一度に買ってはいけません。

値段や時期をずらして、分割して買います。広い意味でこれも分散投資です。

株価は上がったり下がったりしています。
成長株は大きな時間帯で見れば、上がって行きますが、短期的には、上下に動きます。

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通常、最安値で買うことは出来ません。
あなたが買った時より下がる可能性もありますので、資金を取っておきます。
ドルコスト平均法と言うものがありますが、一定額を分割して買っていくと平均すると買付コストを安く抑えられますが、同じような効果を狙います。

長期投資をしていますと、特に初期のころ、何らかの事情で思わぬ安値が出ることがあります。分割して買っていくことで、リスクを均等化します。
ですから、予定数を一度に全部買い付けません。

1000円で100株買っていて、700円になったとします。
3万円の含み損で、この場合、300円幅の上昇をしないと損失状態は解消出来ません。しかし、ここで、100株追加します。
すると、850円で200株を持っている事と同じことになり、150円の上昇で評価損は解消します。
もちろん、1000円の時に200株買うより、資金が少なく済みます。

これは難平と同じですが、分轄売買は始めから下がるリスクを想定しながら、分割で予定数を買っていくことですので、難平とは違います。

逆に上がって行ってしまった時は、どうでしょう。
確かに買付コストは上がりますが、この場合、株価が上がったと言う事実は確かですので、含み益が出ています。

例えば、1000円で100株を買っていて、1300円になったとします。3万円の含み益です。この場合、下がることに対して、300円幅の許容リスクです。
つまり、1000円に下がるまで、利益が無くならないと言う事です。
ここで、100株を追加で買い乗せします。
すると1150円で合計200株買っていることと同じで、1150円まで下がっても、含み損にはなりません。1150円まで、許容出来ます。
さて、このまま1500円になったとします。7万円の含み益です。この1500円で、100株さらに追加すると、1266円まで下がらなければ、含み損になりません。

つまり、いつも安全な立ち位置に身を置いて、追加投資をすることが出来ます。
もし見込み違いが分かって撤退するときでも、利益を出しながら撤退することも出来ます。

最初の1000円で予定数全部を買っていれば、上昇した時は、もっと大きな含み益になりますが、それは結果論であって、下がった時は手の打ちようがありません。

成長株の長期投資では、投資し始めの初期のころが、1番不安定です。あなたが想定した成長ストーリーが確実であるか、まだ完全な確信が持てないと思います。
会社も成長を続け、株価も上がり、含み益も充分育って来るまで、慎重であるべきです。

しかし、普通は、買った時が最安値で、後は株価が上がって行く一方と言う事は、まずあり得ませんので、分割して買って行けば、コストが下がることになります。
もし万が一、上がって行く一方であったのなら、ばんざい、ラッキーと言う事でよろしいではありませんか。
成長株への長期投資では、成功した場合は何倍にもなりますので、多少高い値段で追加して行っても、誤差範囲内です。それよりも分割して買っていき、リスクを軽減すべきです。

このなるべく分割して買っていくと言うのは、短期投資でも長期投資でも同じです。

なお、長期投資でも、いったん買ったら、じっと持っているばかりではありません。
場合に依っては、一部を売却して、また買い直すこともします。こういうときも、なるべく分轄で売買をします。
撤退、あるいは利確して投資を終了する時は、一度に売却しても構いませんが、まだ上昇していく可能性がある所で売却する時は、分割して売り上がります。

また、分割売買には、一定株数を売買する等分分割と、株数を変える不等分分割があります。
等分分割のほうが比率が同じですので安全で、不等分分割は下値で多く買うことでコストが大きく下がり、利益が出やすくなります。
これは好みにも因りますが、プロは不等分分割をよくします。
私は、短期投資では等分分割、長期投資では不等分分割をしたりもします。

分割数は好みにも因りますし、その時々で違います。
相場格言に、「二度に買うべし、二度に売るべし」とありますが、最低二分割はしましょう。もちろん、売るときは一括でも構いません。
では、最高はどうかと言いますと、限度はありません。人や時に寄り、30分割でも50分割でもします。

ただし、分割すれば良いのではなく、100円で100株、101円で100株と言うのは意味がありません。100円で200株買っているのと、ほぼ同じ事になってしまうからです。
分割する理由には、リスク低減と可能なら平均値を下げる目的がありますので、ほとんど同じ値段では意味がありません。
銘柄や投資期間にもよりますが、最低3%~5%程度以上は離します。1000円の株式なら、3%で、30円、5%なら50円です。長期投資なら10%、又はそれ以上でもよろしいかも知れません。
%では面倒ですので、銘柄により、切りの良い値幅で大体いくら以上と、目安にするとよろしいでしょう。
正解はありませんし、厳密に考える必要はありません。

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