NISA少額投資非課税制度(NISA)と言うものがあります。
このNISA口座の使い方がよく分かっておられない方々が世間的にも多いので、便利な魔法の使い方について書きたいと思います。

NISA(少額投資非課税制度)とは

イギリスのISA(Individual Saivngs Account、アイサ)と言う制度を参考して作られたものです。
ISAは数多くの国民の資産形成に寄与した制度で、国策でした。

このISAの日本版ですので、日本のNを付けて、NISA(ニーサ)と略されます。

NISA概要

要するに、NISA口座は、毎年120万円までの投資で得た収益が最長で5年間非課税になる制度です。
株式や株式投資信託(含む不動産投信)などの値上がり益や配当が非課税になります。

銀行や証券会社で、普通の口座に追加した形で口座が開設出来ます。
もちろん、開設したところで扱っている商品しか使えません。銀行で開設したら、投資信託にしか使えません。

持てる口座は一人一つだけで、未成年でも(年間80万円まで)持てます。
毎年120万円で、5年間で、一人600万円の枠が使えます。未成年は5年で400万円。
4人家族で、お子さん二人が未成年だとしても、2000万円の非課税枠が使えます。

2014年から始まったNISAですが、2014年の枠は、2019年までの5年間を非課税で継続し、2015年の枠は、2020年までの5年間を非課税で継続します。以下同様です。

投資などの利益や配当には、2割ちょっとの課税がされますが、これが非課税になりますので、非常にお得です。

※未成年用のジュニアNISAは、成年に達する(18才)までに途中で払い出しをした場合、遡って課税されます。(子供の資産を作ると言う原則に因り、親権者等が自分用の非課税枠として利用できないようにするためです。)

NISAの注意点

ただし、年間120万円の枠は、使用しなかった場合、次の年に持ち越せません。次の年はあくまでその年の120万円の枠が使えるだけになります。

また、5年以内に売却した場合でも、売却した分の枠が空いて、その分が別の投資に使えるわけではありません。

NISA口座での投資で損失があった場合でも、他の口座の利益と相殺して、課税されている口座の減税(損益通算)は出来ません。

なお、配当を非課税にするためには、配当の受け取り方法を「株式数比例配分方式」にして置く必要があります。

つまり、投資枠の再利用、翌年以降への持ちこし、損益通算は出来ない、ということです。

NISAの選択肢

5年終了時には、その時の時価が取得価格と見なされ、通常の口座に移されます。
ロールオーバーと言って、5年終了時に、その年の非課税枠にそのまま入れて、継続することも出来ます。

つまり、売却する、通常の口座に入れる、期間終了時のその年の非課税枠にロールオーバーするの三つの選択肢があります。

NISA口座の賢い使い方

NISA口座は、夢のような素晴らしい制度です。
しかし、始まったばかりであるためもあるでしょうが、利点や使い方がよく分かっていない人もいます。
損益通算が出来ないと言う事で、嫌っている方もいます。

そこで、当サイトならではの有意義なNISA口座の使い方をお知らせします。

口座の開設と買うものについて

NISA口座の開設は、なるべく多くの商品を扱っているところがよろしいです。ですから、銀行は不適です。

NISAは、配当などの非課税にも使えますが、威力を発揮するのは、株式や投資信託などの値上がり益の非課税です。
例えば、10倍に上昇しようとも、利益はすべて非課税なのです。

5年はかなり長い期間です。
余程、酷い選択をしなければ、5年以内に売却益を出すことは充分可能です。
また、のちほど説明しますが、評価損になっていた場合でも対策はあります。

スポンサーリンク


ですから、NISAに入れるのは、大きな値上がり可能性のある株式が望ましいのです。

つまり、証券会社でNISA口座を作ります。

銀行で作ってしまったという方は、1年ごとに金融機関の移転が出来ますので、証券会社に移転して下さい。

NISA口座の移転は、NISAを廃止する金融機関から、「非課税管理勘定廃止通知書」もしくは「非課税口座廃止通知書」を貰って、新しくNISAを作る金融機関にその書類を提出します。普通は、非課税管理勘定廃止通知書です。

その年の枠を少しでも使っていた場合は、その年の移転ではなく、翌年の移転になります。この場合、前年の10月以降に手続きが出来ます。
使っている過去の非課税枠は、そのまま旧来の金融機関に残ります。(ただし、その枠の分は、新しい金融機関の枠にロールオーバーは出来ません)

NISA口座は、少なくとも証券会社、出来れば、端株も買え、名証などの地方市場の株式も買えるところが望ましいです。
また、NISA口座の売買は手数料無料にしているところ(ネット主体の証券はほとんど)もあります。

※なお、つみたてNISAと言うものもあり、NISAと選択的にどちらかを開設出来ますが、つみたてNISAは投資信託等で継続的に買付して行くものしか使えませんので、普通のNISAをお奨めします。

証券口座の開設検討は、証券会社の口座の比較をお読み下さい。

難平で使う魔法

NISA口座はどれだけ儲かっても、非課税です。
しかし、当たり前ですが、他の口座と損益通算が出来ません。と言うことは利益も通算にならないと言うことです。

もし通常の口座で買っていた株式が下がって、含み損が出来たら、その株式をNISAで買います。
つまり、難平(なんぴん)をNISAで行うのです。

※難平とは、評価損失が出ている銘柄を買い増し、平均買いコストを下げることです。

一例ですが、通常の口座で1000円で100株買っていた株式が500円になりました。
ここでNISAで同じ株を100株買います。

平均買いコストは、750円になりました。つまり750円まで上昇すれば合わせて評価損はなくなります。
そして、750円になりました。

さて、どのようなことが起こるのでしょうか。

NISAで買った株式は、25000円の利益です。しかし、非課税です。

通常の口座で買った株は、まだ、25000円の損失ですので、損益通算して、他の利益と相殺も出来ます。
でも、実際は損はしていません。NISA口座で25000円の利益になっているからです。

もっと上がって行っても、NISA口座で買ったもの方が利益が大きく、非課税の威力が増します。
通常口座分は、利益が少なく、課税も少なめで済みます。

NISAの魔法です。

NISAの期間が終わる時の魔法

NISA口座の非課税枠は、5年間継続します。
もちろん、5年以内に売却も出来ますが、5年が終わるまでに売却をしなければならない訳ではありません。

NISA枠の非課税期間が終了したら、NISA口座で買った株式は、非課税枠の終了時の時価で買ったと見なされます。

評価益があっても、税制上はなくなります。つまり、その後、いつ売ってもよろしいのです。
もし、NISAが終了した時より、ちょっとでも下がった状態で売った場合は、損失があったと見なされ、損益通算も出来ます。
しかし、実際には儲かっていたりします。

つまり、期間の終了と共に、慌てて売る必要はないと言う事です。

しかし、NISAが終わったときの時価が取得価格と見なされて、困るものもあります。

それは損失が出ている株式です。

NISAが終わったときの価格が取得価格と見なされても、実際にはもっと高いところで買っています。
終了時の株価よりも、少し上がったところで売却した場合、実際には損していても、利益があったと見なされて課税されます。

これを防ぐには、評価損になっている株式は、ロールオーバーをしてしまいます。

ロールオーバーは、その時の時価で行われます。
最初に100万円で買ったものでも50万円分になっていたら、その年のNISAの枠は、50万円分しか使いません。
充分に枠の余裕を持って、そのままNISAがまた5年間続きます。
余程の問題がある株式でなければ、またとんでもない株価で買っていなければ、その後、利益になり非課税の特権が使えると思われます。

ですから、5年経過時は、利益が出ているのものはNISAから出す。
評価損になっているものは、ロールオーバーすると言うのが原則です。

もちろん、余裕があれば、利益が出ているものもロールオーバーしてもよろしいですが、その時の時価で枠が使われますので、あまりお奨め出来ません。

難平で使うのも含め、これでまずNISAで負けません。上手にNISAの魔法を使いましょう。

スポンサーリンク