このGMOインターネットは、当サイトの参考銘柄です。
このことに関して、お問合せがありましたので、この機会にGMOインターネットに改めて言及します。
執筆時、1365円。参考銘柄選定時、400円弱。現在のGMOインターネットの株価はこちら
株主優待
先日、GMOクリックHDの株主優待を紹介しましたが、GMOインターネットやGMOクラウドなどのGMOグループからの株主優待の到着も相次いでいます。
GMOインターネット株主優待は、100株以上、6月末日、12月末権利
- クーポンサイトGMOくまポンギフト券2,000円分
- GMOクリック証券におけるGMOインターネット株式の買付手数料相当額のキャッシュバック
- GMOクリック証券における売買手数料上限5,000円をキャッシュバック
- 自社グループが提供する各種サービスの利用料5,000円分
GMOインターネット自身の株式の買付手数料のキャッシュバックを除き、年間24000円相当の優待です。優待利回りは、18%程度になります。
サービスの利用料5,000円分、年間1万円分は、使わない方もいらっしゃるかと思います。
しかし、年間1万円以下の利用料のサーバーであれば、ただですので、写真などのデーターのバックアップなどの用途にも使えます。
大災害時にも自宅以外に家族写真の思い出のバックアップがあると言う事は、心強いことだと思います。
くまポンのギフト券は、500円が4枚、2000円分。
使用可能な金額の設定がありませんので、500円のものに使えば、ただになり、1000円のものに使えば、500円で購入出来ると言う事です。
また、GMOクリック証券の手数料のキャッシュバックは、株式投資を行われている方はどなたも有意義だと思います。
口座開設は、→ GMOクリック証券
このようにお得な株主優待を行っていますので、参考銘柄設定時に、どなたにも100株の取得をおすすめしていました。
お問合せ内容は、GMOの推薦は優待に注目したものなのでしょうかと言うものでしたが、この書き方に対しては誤解される部分もありました。
もちろん、お察しのように、GMOインターネットは、株主優待にのみに注目したものではありません。
GMOインターネットグループ
GMOインターネットグループは、本体も含めて上場企業9社。その他子会社89社。従業員5000人程度。海外16カ国に展開しています。
言わば、大グループです。
そして、GMOインターネットの所有している上場子会社の持株分を計算すると、その持株分の資産価値だけでGMOの株式は、一株3000円以上になります。
現在、如何に割安かと言う事が分かると思います。
自己資本比率が異常に低く、たまに危惧される方がいますが、これはGMOクリック証券の預かり資産が負債としてカウントされているもので、SBIなどと同じように、見かけ上、自己資本比率が低くなっているのです。
銀行と違い、預かり金を融資に回したりはしていませんので、まったく心配はありません。
そして、このグループ各社は、ほぼインターネット領域に展開しているインターネット企業になります。
インフラを押さえているGMO
インターネット企業と言いますと、浮世草のように揺れ動き、浮き沈みが激しいと思われるかも知れません。
もちろん、ネットだからと、そう言う事もありませんが、特にGMOは他のインターネット企業とは違い、インターネットのインフラを担っています。
日本に於けるドメイン登録のシェアは、90%以上、サーバーのシェアは、60%です。(EC決済シェアなども高い)
これらは、特にドメインは、普通の商品であったのなら、独占禁止法違反のようなの寡占状態です。
ドメインは独占
ドメインというのは、インターネットの住所です。
インターネットは、割り振られたIPアドレスによって区別されますが、それでは人間には分かりません。
そこで、ドメインを対比させています。
例えば、北緯 36°, 0′, 0″. 東経 136°, 30′, 0″では分かりません。そこで住所があります。それと同じです。
つまり、住所の維持取得事業を独占していると言う事です。
ドメインと言うのは、ひとつひとつは、安いものです。年間、千数百円から、数千円。
しかし、何かを生産して売っているわけではありません。無からお金を生み出しています。
GMOは各種のドメインの公認レジストラですが、レジストラは、レジストリから、言わばドメインを仕入れてレンタルしているわけです。
仕入れに係わる費用とレンタルする料金の差額が利益になりますが、単に名称ですから、特に経費が掛かるものでもありません。
そして、ドメインは無くてはならないもので、手放せない貴重なものです。
ですから、コンスタントに、ほぼ何もしなくても、毎年、売り上げが上がるものです。
担当をまかされた普通の会社の普通のサラリーマン諸氏は、シェア9割の所(有名どころ)以外で、ドメインを取る勇気はありません。
またドメインの管理を移す移管のような面倒なことは、余程の理由が無い限りしません。
そして、ここが重要ですが、ドメインを取得していれば、それはコレクションではなく、使用するわけです。
普通は黙ってドメインを取ったところのサーバーを借ります。面倒ですし、別の会社のサーバーにドメインを割り当てる知識がありません。ネームサーバ何のこと、それが現実です。分からない事をして、何かあってサイトが止まったりしたら、責任が持てません。
つまり、ドメインを使おうとすると、多くの人や企業は、やはり取得しているところで、使います(私は取得と別なところで運用していますが、例外的です)。
また、私の場合は、kabuv.comと言うドメインを取得していますが、毎年料金を払っています。もちろん、一度取得したら、余程の理由が無ければ、手放すことは出来ません。
手放せば、kabuv.comという住所で、誰もここにアクセス出来なくなってしまいます。努力して作ってきた検索エンジンからのサイトの評価も、すべて失われます。
ドメインは重要なインフラで、権利で、財産です。そのシェアが9割ということになります。
.shopのレジストリも
そして、GMOはレジストラーだけで無く、いくつかのドメインの大元のレジストリです。作りだし、割り振ることが出来る権利を取得しています。
.tokyoなどもそうですが、もっとも注目されているのは、.shopです。
.shopは、世界中のEC店舗が、あるいは店舗展開をしている会社が取得に動いていくのではないでしょうか。
例えば、もし私が、triplepower.comで、店舗のHPを持っていたとしても、新たに取得する必要があります。
ライバル店舗が、triplepower.shopと言うドメインを取得して、店舗営業を始めてしまうのかも知れません。その結果、混乱を招き、顧客を取られてしまうのかも知れません。
有名な店舗は、特に敏感で切実でしょう。そして、そのような有名な店舗だけでも世界には一万店以上はあります。
そして、GMOは、なんと言っても、.shopのレジストリなのです。レジストラーでも代理店でもありません。
原料も必要なく、経費も必要なく、ただの文字の連なりを好きな値段で、自ら販売、あるいはレジストラーや代理店に、卸すことや卸さないことが出来ます。
サーバはインターネット
インターネットとは、巨大な通信網です。しかし、その通信網には何もありません。線が繋がっているだけです。
ここが旧来の通信網との大きな違いです。
どうのように繋がっていても、ノイズでデーターが化けても、とにかく繋がってさえいれば、後はコンピューターが何とか照合したり、やり取りしたり、繋がるルートを世界中から探して、データーを送り届けます。
あなたが見ているこのページも、その都度、地球を半周したり、一周したりして届いているのかも知れません(現実にはあり得ませんけど)。
これは通信の革命でした。とにかく何も考えず、どこかに繋げば、通信ができるのですから。
このようなインテリジェンスのあるコンピューターが作り出した通信網。それがインターネットです。
通信網ではなく、サーバー群の協調です。サーバーは、インターネットそのものです。
ですから、インターネットを利用しようとすれば、サーバーが必要です。
プロバイダは、インターネットに繋がっているサーバーを会員に使わせて、インターネットに繋いであげる商売です。
また、WEBサイトを開設したり、様々な利用のためには、インターネットに繋がっているサーバーが必要です。
もちろん、固定したIPアドレスを取得して、自宅にプロバイダの回線に繋いだサーバーを設置することは可能です。
しかし、これはどうしても趣味の範疇になります。家族の誰かが電源コンセントを足に引っかけて、サーバーはあっけなくダウンしてしまいます。
サーバー技術者がいて、サーバー環境を構築でき、自家発電機、耐震設備、自動消火設備、365日24時間フル稼働の空調設備、セキュリティ設備と警備員、さらにサーバー技術者の24時間監視。それが可能な大きな会社では、サーバーを自社で持てます。
しかし、大きな会社でも、ITや電子技術に関連した会社、そのグループ会社が自社サーバーを持つことがあるぐらいでしょう。
多くの場合、自社サーバーと言っても、そう名付けるだけで、丸ごとのレンタルです。
そのサーバーレンタルのシェア(ホスティング事業)で、GMOは、約60%です。
もちろん、4割は他社に取られているのですが、他は、さくらインターネットを除いて、ニッチな需要を支えているに過ぎません。
非上場のエックスサーバーが少し頑張っていますが、それも1割ぐらい、KDDIもNTTもホスティング事業のシェアは見る影もありません。
一口にサーバーと言っても、その性格は様々です。ここのサーバーはこういう感じ。ここはこういった特長があるなどがあります。
さくらインターネットは、技術者の集団で地道にサーバーを運用していると言う感じです。無骨で信頼が出来る感じです。
実際、8年ぐらい借りましたが、その間、障害は2回ほど。共用サーバーは少し非力です。
では、GMOはどうなのかと言いますと、傘下の子会社を含めて、どのような性格のサーバーもそろっています。商店街や百貨店のような様相です。
GMOは大きすぎて、アンチが多く、ネット上にも悪評判が書き込まれたりもしますが、実際、性能の良いサーバーもGMOです。
安かろう悪かろうもGMOです。必要条件を色々選んでいけば、GMOのグループ各社のサーバーに行き着きます。それが現実です。
GMOを解約しても同じGMOを選ぶことになり、その過程で他社を選ぶ意味がなくなると言う感じです。
※当サイトはVPSサーバーに移転しましたが、GMOグループのVPSです。
性能と料金を比べると、さくらインターネットのVPSと、GMO本体のVPS、GMOグループの「このは」のVPSが遡上に登るでしょう。
おそらく、技術者はさくらと、「このは」を迷うでしょう。もう少し一般の方は、GMO本体とさくらを迷うでしょう。
しかし、それぞれ性能は良いのですが、少し難しいのです。
PLESKなどの管理ツール導入の料金も含めて、ハードルを下げたいと考えると、GMOグループの別の2つと、マイナーな所1つの3つが検討に登るかもしれません。
意味がわからないかも知れませんが、検討すれば、何にせよGMOを選ぶ選択肢が残るということを言いたいわけです。
GMO嫌い、それはサーバーマニアです。しかし、そういう人もGMOを使っているので、文句を言っているに過ぎません。
そう言う、圧倒的な存在感。それがGMOのサーバーシェアです。
すでに凱旋の道を進んでいるのか
長々と書いたのは、子会社価値を勘案するだけで、株価は3000円以上。
そして、ドメインシェア9割以上、レンタルサーバーシェア6割と言う、誰にでも分かる知っている、数字上のことだけになります。
しかし、その意味しているものを分かりやすく説明したつもりです。
インフラを押さえている所は永遠の繁栄があります。
馬車の鞭を売るなということわざがありますが、インフラに乗っかっている商売は長くは続かず、インフラ、この場合は馬車のことで、馬車は車に変わるだけで続いていくと言う事を言っています。
孫正義氏も同じ事を説明しています。そして、そのために携帯電話会社を買収したと発言しています。
ソフトバンクは、インフラを持とうと衛星テレビ買収などを始め、試行錯誤し、現在は、ほぼ携帯電話会社になっています。携帯電話もインターネットを支えるインフラの一部なのです。
もし、GMOが買えたのなら、買っていたことでしょう。
インターネットはメガトレンドです。繁栄を謳歌するでしょう。しかし、個々の企業は分かりません。
パソコンも同じでした。多くのパソコン企業がつぶれました。IBMもパソコン事業は身売りしました。
しかし、基盤を持っていた所、OSを押さえたマイクロソフトと、CPUを押さえたインテルは今も健在です。この2つはパソコンのインフラでした。
多くの同種のインターネット企業がありますが、GMOインターネットは、インフラを担っています。いえ、押さえています。
このインフラから、各種のインターネット関連事業へ展開していっています。ですから、実はもう、勝負は付いているのです。
転けなければ、大丈夫です。
GMOインターネットは割安で、少し癖が悪い株です。
転けなければと言いましたが、転けかけたことがあります。信販会社の買収で、多額の資本流出をして、倒産の危機もありました。
実は危機では無く、社長の熊谷氏が身銭を切って支えなければ、確実に倒産していた、瀬戸際でした。
ですから、いまだに信用されていないのです。
しかし、それが無ければ、どれほどになっていたか、また、インフラを手にしているからこそ、立ち直ったとも言えます。
もちろん、インフラというのは装置産業ですから、黙っていても顧客の多くは継続し、お金が入ってきます。そして、黙っていても、多くの人はGMOを選びます。
GMOは一般的な分野ではありませんが、盤石な存在感があります。そして、インターネットの存在感もまだまだ大きく成ってくるでしょう。
長期スタンスで、当サイトはGMOインターネットを注目銘柄に限りなく近い参考銘柄としています。