消費税は上げるべきなのかで、消費税は上げるべきでないし、そのような愚かな判断はないだろうと書きましたが、残念ながら来年の4月に8%になることが決定したようです。明らかな失政になると思われます。
翌日、株価は下落し、市場の意志を示しましたが、すでに消費税の上昇は織り込んでおり、当面は影響は少ないと見ています。しかし、これで先行きは非常に読みにくくなってしまいました。
実体経済は明らかに下落するでしょう。これは避けられません。経済状況の停滞が現実のものとなってくる兆候が出てくれば市場は素直に反応していくでしょう。ブレーキとアクセルを同時に踏むような愚かな経済対策も圧倒的な物量で行えば、それなりの効果と成長の原動力になるかもしれませんが、現在計画されているような5兆円規模程度では、なんともならないと思われます。
消費税の一番の問題は、マインドを低下させることです。デフレから脱却していない状況で、このマインドの停滞は経済的な大きな癌です。大きな病気の治療をしている時にさらに大きな病気の種を植え付けたようなもので、日本経済のさらなる衰退も視野に入れなければ成らなくなりました。
消費税の影響が現れてきた場合、日銀のさらなる金融緩和が行われる可能性もあると思っています。少なくとも消費、及び投資マインドの縮小の手当は、もっと異次元な金融緩和しかないのではないかと思っています。その場合は、規模にもよりますが、株価は素直な上昇に転じると思っています。
アメリカの金融緩和はおそらくここ一年ぐらいに軟着陸を試みてくるものと思われます。アメリカの金融緩和が終わりを告げれば、一時的な調整はあっても、日本の株価には上昇要因となります。ただし、この時期は見えませんし、まだ先の話しです。消費税のための経済沈下に間に合いそうにもありません。
有効な対策が取れない場合、さらなるデフレに入って行く可能性もあり、デフレから脱却しつつある現在の状況のブレーキにはなっても方向性を変えないような対策が取れる場合、株価にはよい状態となります。書いた様な状況から言えば、ここ一年ほど、沈下をくい止めることができるかどうかが分かれ道です。
現在、非常に読みにくい状況に入ってしまいましたが、個別銘柄の購入した理由を明確に考えるということが必要でしょう。