イールドカーブ(yield curve、利回り曲線)

イールドとは、利回りのことです。横軸に債券の期間、もしくは残存期間、縦軸に利回りを取って、グラフを書きます。
多くの場合、なだらかな曲線が出来ます。これがイールドカーブです。右肩上がりの場合、順イールド、右肩下がりの場合は、逆イールドと呼びます。

長期の金利のほうが、短期金利より高いので、普通は右肩上がりの曲線になりますが、これが正常な状態とも言えます。しかし、この曲線の形や変化などによって、現在の金利構造や市場に起こっている事柄を知ることが出来ます。
また、金融緩和を行っているときは、全体的に曲線が下がります。

イールドスプレッド(Yield spread、利回り差)

債券同士や債券と株式などの、金融商品同士の利回りの差のことです。

通常は、リスクの高いものほど、利回りも高いのですが、この差が縮小しているか、拡大しているかで、現在の状況、また資金をどこに配分した方が有利かを判断します。
債券より、株式のほうが利回りが高いのは普通ですが、この株式と債券の利回りの差が拡大している場合、株価は割安になっていますし、これが縮小している場合は、株価が割高の方向へ進んでいると言う事です。
これによって資金配分をどちらにシフトさせていったほうが合理的かの判断が出来ます。

イールドレシオ(Yield Ratio、利回り指標)

イールドスプレッドと同じようなものですが、こちらは、長期債利回り ÷ 株式益回りで計算し、差ではなく、率で出します。
株式益利回りは、1株利益 ÷ 株価を使います。

例えば長期国債の利回りが1%である場合、株式の利回りが5%であったとしたら、1÷5で0.2になります。この数値が大きくなってくれば、株式は割高になってきます。リスクの高い方の利回りが常に高くなりますので、普通は1を超えることはありません。

市場全体の有利不利を判断するもので、普通は、株式益利回りは、東証一部の予想ベースを使います。

移管(いかん)

ある証券会社の口座から、別の証券会社の口座へ、株式や有価証券を移すことです。

現在は「証券保管振替機構」で、株式などが集中管理されていますので、簡単な手続きで移管が出来ます。
外国証券でも同様な組織がありますので、同様の手続きで出来ます。移管手数料も普通は無料ですが、証券会社によっては手数料が掛かる場合もあります。

板(いた)

市場における値段ごとの売買の注文を板と言います。売り買いの注文状況のことです。
実際に、証券取引所には、各銘柄ごとに、証券会社からの売買注文を書いた板が存在したなごりです。

現在では、コンピュータ画面に出てくる注文状況を板と呼びます。
注文数が少ない状況を板が薄いと言ったり、実際に売り買いする気が無い注文を見せ板と言ったりします。

現在では誰もが指値注文の入っている様が見えますので、注文があるように欺くためだけの作為的な板(見せ板)が横行していますので、注意して下さい。

来るはずのないストップ安などに大量の買い注文を入れたり、引っ込める予定の買い注文を並べたりして、買い板が厚いように見せ、買いを誘い、高く売り抜けたり、また逆もあります。大方の下賤の輩は、株式掲示板などで、売り煽り買い煽りをしてから、行ったりしています。

注文件数と注文株数の比率が普段と違う、又は特定の指値でおかしいなど、良く観測し、惑わされないことが肝心です。

委託売買(いたくばいばい)

私たちは取引所(市場)で直接売買が出来ません。証券会社などの金融会社に委託して、取引市場等で売買して貰う取引方法のことです。

委託証拠金(いたくしょうこきん)

信用取引や先物取引やオプション取引をする者が、証券会社に差し入れる担保です。特に信用取引では委託保証金、保証金と言います。

一定の有価証券でも代用が出来ます。証拠金は取引の種類によって掛け目(割合)が決まっていますが、相場の変動によって下回ったときは、証拠金の追加(これを追証と言います)か、損失覚悟で精算をしなければなりません。

委託手数料(いたくてすうりょう)

証券会社などの金融会社に委託して市場で売買をして貰いますが、その時の料金(手間賃)、これを委託手数料と言います。
単に手数料とも言い、証券会社などの主な収入源です。
なお、過去には取引所により、守らせる手数料の金額の規則がありましたが、現在は自由化されていて、証券会社などにより、安い高いがあります。

委託保証金(いたくほしょうきん)

委託証拠金を参照のこと。

板寄せ売買(いたよせばいばい)

証券取引所(証券市場)の売買方法の1つです。
その日の取引開始時、午後の取引開始時、中断時の取引開始時(特別気配の表示時)に、この板寄せ売買が行われます。

すべての注文を同時注文と見なし、価格優先の元で、注文をすべて突き合わせて成立していったとして、ひとつの約定値段を決定させます。
すべてを付け合せて、1つの約定値段を決定するため、板寄せと言います。
つまり、その時の市場参加者の注文の総意によって成立する取引値段です。出ている注文をすべて満足させ、成立させる売買値になります。
ですから、自分がより高い値段や安い値段を付けていても、始まり値は1つだけで、その値段で取引が成立します。

ザラ場の売買は、買い注文と売り注文が一致するたびに、次々に取引が成立します。

ストップ高やストップ安での板寄せ売買

取引終了時間までに取引が成立しない場合は、すべてを値幅一杯の指値注文と見なして、証券会社ごとに一単位ずつ割り当てていきます。

割り当てる順番は、注文数が多い所からになります。
最後まで一単位ずつ割り当てたら、最初に戻って一単位ずつ順繰りに何度も割り当て続け、突き合わせる注文がなくなったときに終了します。
なお、すべての証券会社に最低一単位も割り当てられない場合は、売買不成立とします。

証券会社内では、各社のルールによって配分されます。
概ね成行注文が優先され、比例配分が多いのですが、その中でも注文時間が早いものを優先させたり、注文数が多い注文を優先させたり、抽選であったり、成行注文や指値注文に関わらず注文数量が多い注文を優先させたりと様々です。
(ストップ高で配分を受ける可能性を増やしたい場合は、多くの中小証券でその証券会社のルールに乗っ取って注文を出すことです。)

一段高(いちだんだか)

上がっている時にさらに上がること。曖昧な表現ですが、ふしを突破するような意味もあります。マーケット全体のことを表す表現としてよく使われます。

一段安(いちだんやす)

下がっている時にさらに下がること。曖昧な表現ですが、ふしを突破するような意味もあります。マーケット全体のことを表す表現としてよく使われます。
売りが売りを呼んでいる表現ですが、このように表現された後、往々にして反発が待っているものです。
もちろん、二段安、三段安もあります。

一年基準(いちねんきじゅん)

ワンイヤールール(One year rule)とも言い、会計上のルールの1つです。
決算日の翌日から起算して一年以内に回収、もしくは支払いができるかどうかで分類するものです。

一年以内は、流動負債、一年以上は、固定負債。一年以内は、流動資産、一年以上は固定資産など。

他に、営業サイクルのなかにあるものは、流動資産、流動負債にする「正常営業循環基準」があります。

会計規則では、正常営業循環基準で分類したあとに、一年基準が適用されます。
営業サイクル内と、ここで言っているのは、原料などの棚卸し資産、売掛金、受取手形、前払金、買掛金、支払手形、前受金などです。
借り入れ金、貸付金などは別で、始めから分類せずに一年基準を摘要します。

一目均衡表(いちもくきんこうひょう)

一目山人(いちもくさんじん)というペンネームの評論家兼投資家によって開発された純国産のテクニカルチャートです。
一目山人はのべ1万人の学生アルバイトを使い、調査分析して、一目均衡表を完成させました。

過去の動きや今の動きが未来に影響を与えているという考え方で作られており、未来軸を取り入れた三次元的な分析法です。株価より、時間に注目しています。

ローソク足の他、「転換線」、「基準線」、「遅行線」、「先行スパン1」、「先行スパン2」の5本のチャートで構成されます。「先行スパン1」、「先行スパン2」の間の雲は特に有名です。

後日、詳細に解説予定。

一致指数(いっちしすう)

内閣府が発表する景気動向指数の中の三つの種類、先行指数、一致指数、遅行指数のひとつです。
景気の動きと同じタイミングで変化すると言う事で、一致指数と呼ばれます。
大口電力使用量、有効求人倍率など、11の指標から算出しているものです。

往って来い(いってこい)

相場が上、あるいは下に動いて、元に戻ることを言います。差引勘定で、けっきょく損得がないことも言います。

一般信用取引(いっぱんしんようとりひき)

一般信用取引とは、証券会社と投資家の間で交わされる契約によって行われる信用取引で、条件等は証券会社と投資家の間で自由に決められます。
もちろん、現実には証券会社が決めるわけですが、制度信用取引に比べ、期限がない、又は期限が長い、使用できる銘柄が多い、その代わり金利等は高いなどの特徴があります。証券会社によって条件は違いますし、扱っていない証券会社もあります。

一服(いっぷく)

止まること。上げ一服、下げ一服などと使います。

移動平均線(いどうへいきんせん)

1番有名で1番使われているテクニカル指標です。

過去から、今日までのある一定期間の株価の平均をグラフの今日の位置に書き入れます。次の日には、一番古い数値を除いて、その日の数値を加えて平均を取り、その日の位置に書き入れます。これを次々に繰り返します。この点を結んで出来たものが移動平均線です。

その一定期間の長さで、5日線、25日線、13週線、26週線などと呼びます。一定の期間の過去から、今までのすべての株価の平均を結んだ線です。

この指標は、平均的な株価の推移を表しますが、25日線であれば、過去25日間の取引の平均が移動平均線であり、現在の株価がそれより下であれば、その期間の購入者は損をしている人のほうが多いことが分かります。
上であれば、含み益がある人のほうが平均的に多いことが分かります。
ですから、損益の面での市場参加者の心理状態の統計を表しているとも言えます。

この心理状態から考えれば、株価は移動平均線の上にあることが望ましく、上にあることで、その期間の購入者の平均以上が強気であり、急いで売却しようとしていないことが想定されます。
株価が下であれば、逆に不安を持っており、損切りして撤退も考えている、もしくはすることも視野に入れているかも知れないことが分かります。
ですから、まず最初に考慮すべきことは、株価が平均線の上であるか、下であるかと言う事です。

また、株価が移動平均線を下から上に抜いていくことで、市場参加者の多くの心理状態が弱気から強気に変わることが想定されます。上から下であれば逆です。
これは大きな変化で、買い転換、売り転換と見なすことも出来ます。
これは長期の移動平均線と、短期の移動平均線の組み合わせ、又はそれらと株価の組み合わせでも同じ事が言えます。

なお、移動平均線の期間の選定は、自分がトレードしようとしている時間軸を中心に見ることがよろしいです。

移動平均乖離率(いどうへいきんかいりりつ)

移動平均線から、現在の株価がどれだけ放れているかを数値化したもの、又はそのグラフです。現在の株価の行きすぎを表します。乖離が拡大すれば、いったん反転することが期待されます。

移動平均線大循環分析(いどうへいきんせんだいじゅんかんぶんせき)

テクニカル分析の一種。この並びのことをパーフェクトオーダーと言ったりします。

移動平均線の並びが上から、短期線、中期線、長期線で、右肩上がりの時、上昇トレンドで、その逆で長期線、中期線、短期線の順で右肩下がりの時は下降トレンドが続いていると見なせると言うことになります。
採用する移動平均の期間は、それぞれですが、5、20、40の三つが推奨されています。つまり、日足の場合は、短期5日線、中期20日線、長期40日線。
そして、移動平均の並びは、循環するとする分析理論です。

  1. 短期、中期、長期(※上昇トレンド持続中)
  2. 中期、短期、長期
  3. 中期、長期、短期
  4. 長期、中期、短期(※下降トレンド持続中)
  5. 長期、短期、中期
  6. 短期、長期、中期

1番から始まり、順次、2番から、3番へ、4番へ、5番へ、そして6番になり、1番に戻ります。

ですから、1番にある時は、上昇トレンド持続中、4番にある時は、下降トレンド持続中です。
1番の時に買いでエントリー、4番の時は売りでエントリーです。

また、1番の短期線、中期線、長期線の上昇トレンドの前段階は、6番の並びなので、この並びを見つけて先回りすることも出来ます。
空売りの場合は、4番の前段階の3番を見つけます。

約7割がこの順に正循環をするとされ、約3割が一時的にこの逆に動く(いったん戻る)こともあるとされます。
逆順に動く場合は、押し目の時、下降相場の一時的な戻しの時、もみ合い相場の時です。

嫌気(いやき)

好感の逆です。ニュースに嫌気してと言うような文面で使われます。ネガティブなニュースに素直に反応したムードを表す言葉です。

嫌気売り(いやきうり・いやけうり)

嫌気のために売られること。または、動かない株価に嫌になって売りが出たことも嫌気売りと言ったりもします。

インカムアプローチ(Income Approach)

企業価値を判断するための手法の1つ。他に、マーケットアプローチ、コストアプローチがあります。
インカムアプローチは、利益予想などの収益面からの判断です。中にDCF法や収益還元法などがあります。

合併などの場合に株式統合比率の決定や、非上場会社の株式買収値段を決定する為の調査などに使われます。
普通は他の手法も検討され、総合的に判断されます。

インカムゲイン(Income Gain)

保有していることで得られる利益。利子、分配金、配当、などを言います。株主優待もそうですが、普通は現金で換算できる物を言います。
これに対して、値上がり益などは、キャピタルゲインと言います。

インサイダー取引(insider trading、内部者取引)

その企業の内部者しか知り得ない重要情報に基づいて、その事実の公表前に行う取引です。

有利な立場を利用して、取引相手を騙すことであり、取引の相手に対して不公正、不公平な取引等として、法律で規制されています。
5年以下の懲役、500万円以下の罰金、又は両方と、得られた利益の没収、法人にあっては、該当者の処分と5億円以下の罰金と、大変重くなっています。なお、利益が得られていない場合でも罰せられます。

内部者とは、経営者や社員だけでなく、その配偶者、家族。アルバイト、パート、一年以内の退職者も含まれます。

インセンティブストックオプション(Incentive Stock Option)

ストックオプションを参照のこと。

インターバンク市場(interbank market、銀行間取引市場)

取引参加者が銀行を中心とした金融機関に限定された市場。眠らない市場とも言われます。

インタレストカバレッジレシオ(Interest coverage ratio)

借入金などの利息の支払い能力を見るための指標です。倍率が高いほど安全、信用力があるとされます。
これが1であった場合、利益分をすべて利息の支払いに取られています。

(営業利益+受取利息+配当金) ÷ (支払利息+割引料)

インデックス(index)

索引や目盛りの事ですが、金融の世界では、市場動向を示すための全体的な指標のことです。

日経平均株価や、TOPIX、ダウ平均株価、S&P500などと言うものです。

インデックス運用

決められたインデックスに連動することを目的とした運用方針、運用方法です。
インデックスを上回ることを目的としたアクティブ運用もあります。

インデックスファンド

日経平均などのインデックスに連動するように運用されているインデックス運用の投資信託です。
当該投資信託を購入することで、目的のインデックスが表す市場全体(日経平均株価など)を購入したこととほぼ同じになりますので、市場の動きの予想を立てて、その投資信託を売り買いします。

陰転(いんてん)

上げ続けていた株価が、反転して下げ基調になることを言います。反対語としては陽転があります。

陰の極(いんのきょく)

これ以上下げようのない(と思われる)、下限に達した時に陰の極と言います。

陰極まれば陽転す(いんきわまればようてんす)

相場格言の1つ。
悪いニュースが続いたり、誰もが悪いと思うようなときは、売る人は既に売っており、ここが買い場になるということを言っている格言です。

同様の格言に、「陰の極に買いの機あり」があります。また、反対の格言に「陽極まれば陰転す」があります。

何事も一方向に行き続けることはなく、いずれ反転することを言っている格言の1つで、言わば市場の真理です。
ただし、どこまで下がるか上がるかを見極めることが大切であり、倒産のようなことがないことも前提です。

インフォメーションレシオ(Information ratio)

アクティブ運用の投資信託の成績を判断する指標の1つです。
インデックスに対する、超過収益率(アクティブリターン)の平均値を、アクティブリターンの標準偏差で割って求めます。つまり大勢に対してどれだけ勝っているかの指標です。

数値が大きいほど良く、1以上であれば、例外的に良く、0.5以上であれば、合格点で、優秀と言われます。ただし、比較論で優秀であることは確かですが、だからといって、市場環境によっては、利益が出ていることを証明する物ではありません。

インフレーション(Inflation)

インフレとも略されます。物の価値が上がっていき、通貨の価値が下がっていく経済現象です。
概ね、需要に対して、生産能力、供給能力が過小の時に起こります。

物の値段は上がり、それは企業の収入増加をもたらし、従業員などの関係者の収入を増やし、設備投資増、雇用増大に向かわせます。
生産能力は増加しますが、収入増により、また将来の値上がり予想により、需要も増大し、供給能力は依然として過小です。また、設備投資の増加は関連業界に収入増になります。

好況期というのは、こういった軽いインフレ状況が連続的に続きます。

インフレターゲット

経済政策のために、中長期的なインフレ率の目標値を数値で明示する金融政策の枠組みのことを、インフレターゲットと言います。
目標のインフレ率に誘導し、経済を活性化、安定化させることを目的としています。
多くの国がインフレターゲットを持っていますが、国によっては、インフレ率を下げるために、国によってはインフレ率を上げるために目標を設定します。

執筆時現在の日本は、デフレ状況の打破のため、2%のインフレ目標があります。

インフレヘッジ

インフレによる貨幣価値の下落に対抗するために、インフレで価格が上昇するものに投資して、資産を防衛することです。
具体的には、不動産、株式、貴金属などです。

インフレリスク

インフレによって、資産価値が下落するリスクです。インフレリスクが大きいのは、現金、固定金利の預金、債券などです。
概ねローリスク商品がインフレリスクが大きい金融商品です。

陰陽線(いんようせん)

陰線と陽線のことで、ローソク足の種類のことです。すべてのものは究極的に、陰と陽に分類されるという、陰陽思想から来ていると思います。
始値より、終値が安ければ、通常は黒く塗り、陰線とし、始値より、終値が高ければ、白くして陽線と言います。
現在のコンピュータが作るチャートは、赤や青になっていることもありますが、始値より終値が上がった場合を陽線、下がった場合を陰線と、色に拘わらず、陰陽で呼びます。

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