RIZAPグループが 第1四半期決算と、株式分轄(9月末)、株主優待の拡充を発表しました。
この事柄に尽きましての言及と、RIZAPグループの事業に付いて語ります。
RIZAPグループの話題が多くなっていますが、動きが早く、話題が多いのも事実です。

決算・分割・優待

平成30年度1Q決算

第一四半期決算につきましては、申し分無い出来と言えます。

前年同期比、売り上げが約198億円から、約287億円に増えています。つまり、45%ほど伸びています。
この拡大ぶりは、黎明期の立ち上がりの企業の急成長期とかぶって見えますが、この規模の企業としては希有でしょう。

美容・健康 セグメントがほぼ倍加していますが、RIZAP関連の伸びは28%とのことですので、RIZAP以外の健康コーポレーションのコスメ・サプリメント・美顔器等、マルコの補整下着等も爆発的に拡大を続けているのが分かります。※マルコは美容・健康 セグメント。

営業利益は落としていますが、これは販管費が約83億円から、約145億円に増えていることが理由です。
投資を30億円したと言う会社側の説明に付合します。この30億円を除くと販管費は前年同期と同じ程度で、若干規模の拡大で効率が良くなったと判断される39%の伸びで、辻褄が合います。

元々RIZAPグループは、広告宣伝費を上期に投入し、下期で刈り取ると言うビジネスモデルです。
今期はそれに加えて30億円の積極的な投資をしても、27億円の利益を上げているわけです。

つまり、(27億円 + 30億円)- 20億円(堀田丸正の負ののれん益) = 37億円になります。
この37億円 × 4 = 148億円の年間の営業利益規模です。

第二四半期でも40億円の投資をすると言う事ですが、下期はビジネスモデル的には広告費を減少させますので、利益額が高くなります。
また、事業も拡大しますので、これらを勘案すると、予想より営業利益が増えていると言う想定が出来ます。(おそらくその分は追加投資に回し、予想利益で着地するとは思います。)

株式分割と株主優待

RIZAPグループは、株価が上昇していると株式分割を行う傾向がややあります。
また、その際に株主優待を変更をします。過去の例では、株主に対して有利な変更です。

今回も株主優待の変更があり、分割の前後で優待権利株数は同じとされました。つまり、単純に言えば優待額が倍になると言う計算になります。

さらに分割前2,000株、分割後4,000株の株主には、72,000円分の優待。
分割前4,000株、分割後8,000株以上の株主には、144,000円分の優待区分が追加されます。

また、ジュエリーや補整下着、旅行用スーツケース、RIZAP特別優待券など、高額な商品も追加され、今期は300点以上になると表明されています。

RIZAPグループの優待

こちらは前年度の優待で今年に貰った一部(まだ段ボール2つあります)です。
家族分も含んでいますので、この量ですが、本年度からは、ひとり分がこの程度になりますので、さて、楽しみでもあり、数年で家の中の雑貨類がRIZAPグループのものと入れ替わりそうです。

東証上場と増資

RIZAPグループは今回の説明会でも述べていますが、ROEを重視する経営をしています。従って、ROEを低める大規模な増資のないことも説明されています。

今回、イデアとマルコで増資がありましたが、主にイデアでは、資本の毀損と店舗新設費用のため、マルコでは自社月賦のためでした。
この二社は成長で高いROEを維持できるとして、踏み切ったようです。
他の子会社では今の所、増資の必要性がありませんし、ROEを維持出来る成長性がまだ目に見える形で出て来ていません。夢展望は親の持ち分が多すぎ、どこかで分売があるのかも知れないとは思っています。

ただし、RIZAPグループの東証一部への上場では、流通株式比率が問題になりますので、最低でも必要最小限の公募等があります。
この件に関して説明会の質疑応答では、東証上場時に増資をすることを示唆していました。

株価が上昇していると株式分割を行う傾向がややあります、と書きましたが、実際には、 分売などで株式を売り出す予定のある時に、株価が高いと分割を行う傾向があるようです。
こうして、売出し時の1単位辺りの値段を分割で低めにしておくと言うことをRIZAPグループは良くします。
前回の分売もそうでしたし、SDの分売もイデアの過去の分売、今回の公募も同じでした。マルコは元々千円以下ですので、考慮されなかったと思います。

「投資単位当たりの金額を引き下げ、投資家の皆様に、 より投資いただき易い環境を整えることを目的」と毎回説明されますが、この投資しやすくすると言う事が最大の理由です。

ですから、東証上場が近くて、流通株比率解消のための公募が(分割権利日の9月末以降の)間近にあると思っています。

説明会の質疑応答でも、流通株式比率の質問で、社長は思わず「東証としては」と言う言葉を使って、上場が決定したあとに増資をしても構わないと説明しています。
普通は、「新規上場では」、あるいは、「東証では」と言う言葉を選ぶものです。
自らが東証の関係者でもない状態で、この「東証としては」と言う言葉が思わず出たと言うことは、既に申請をしていて、東証関係者と交渉したり、審査を受けていたりする人の意識下から出てきたものと思われます。
おそらく、「東証としては」と言う言葉を何度も聞き、その言い回しで説明されているのでしょう。

システマチックな事業展開

RIZAPグループは、RIZAPで大当たりした一発屋と言うイメージが世間的にあるみたいなのですが、何度も大当たりを繰り返して来た企業です。
豆乳クッキーでは100億円以上を売り上げ、美顔器ではグループでシェアの半分以上を持っています。泥石鹸でも資生堂を押さえてシェアトップ。フェイスマスク等でもOEMを含め、高いシェアを持っています。

RIZAPグループの経営は、システム化されていますので、何度もヒット製品を作り出し、順調に成長を続けているのです。

テスト・マーケティング

RIZAPグループは、いくつもの商品や事業モデルを開発し、新人のアイデアでも採用し、とにかくテストをします。
売れるようであれば、もう少し販売を増やしていきます。
店舗営業でも、始めは1店舗でテストを行います。
試行錯誤をして芳しくない場合は、直ぐに撤退しています。IRでは出ていませんが、小顔エステなどもテストしていて、撤退しています。
とにかく実験をしてみるという態度は、昔から変わりません。

マーケティングも同じです。訴求方法を何度もテストします。
電話番号も数百番号(RIZAPだけで150番号と説明)を持っており、チラシごと、看板ごと、雑誌等の広告ごと、媒体や訴求方法ごとに替え、購入率がどうなっているかをテストしています。
テレビCMも何本も制作し、地方局で流し、反応の良かった物に資源を集中して、全国展開をしています。
有名なRIZAPのCMもこうして出来上がりました。

これはRIZAPグループのすべての事業で言えます。
ファミリーマートとの協業でも、商品を取っ替え引っ替え、既に四十品目以上を開発販売しています。これもおそらくテストをしているのです。
この低糖質食品の前段階には、ロカボカフェがあり、それもテストだったのでしょう。
そして、その前段階には、地中海レストラン事業のテストがありました。

つまり、多くのアイデアの中から勝てそうな物だけをテストして選んでいますので、安定的な成長が持続できているのです。
RIZAPグループの本当の資産は、これらのノウハウです。

RIZAPグループを観測していると、データーと言う言葉を他の会社に比べて非常に良く聞きます。この会社はデーターがすべてです。
ですから、次の展開がかなり予測がしやすい会社の1つとも言えます。
クローズドな社内会議で決まるのではなく、テストマーケティングで次の行動が決まりますので、情報収集だけで、動きが読みやすいわけです。

特別なことはしていない

この言葉は、瀬戸社長が説明会の質疑応答で、RIZAPメソッドを聞かれた時の発言です。
ここでは、ただお客さまが本当に求めている物は何かをいつも考えているだけと言う意味で使っています。
例えば、お客さまはフィットネスしたいわけではなく、やせたい、体に自信を持ちたい、アパレルでも身を包む衣類が欲しいわけではなく、自己高揚感が欲しいので、それを見て考えているだけと言う説明です。

この事だけではなく、「特別なことはしていない」と言うのは、会社を見ていて非常によく分かります。

RIZAPグループは、M&Aによる赤字会社の立て直しでも、いつも段階を踏んでいます。
取締役に優秀な人材を派遣し、まず売り上げを落としながらも、徹底的なコスト削減と、物流やマーケティングの共通化でのシナジー創出、店舗ではロゴの変更や改装もあります。

最初から就任する場合もありますが、この過程のどこかで社長の交代があります。
派遣した取締役が社長に就任するわけですが、上場企業の場合は、まず非上場子会社の経営を任せてみて、実績を出した人が候補として派遣されているようです。ここでもテストを踏んでいるわけです。
また、パスポートのように、内部のどこかに優秀な人がいれば、社長に抜擢することもあります。

そして、次ぎに、RIZAPグループ流のテスト・マーケティングが始まり、新分野への展開も行い、売り上げ拡大と黒字転換になるわけです。

そして、株主優待の開始での株価の上昇。当然に子会社株式の資産価値の増大を背景にした更なるM&Aに移っていきます。

特別なことはしていませんが、M&Aや子会社化後の展開は、コスト削減と経営の刷新を始め、システム化されています。
その場、その場で対応を考えると言うものではありません。同じ当たり前の成功システムがぐるぐると回っていきます。

当たり前の事を当たり前に、ただ効率的に行っているだけなのですが、これが出来ない企業が実はほとんどなのです。

王道と言うものは、特別なことではありません。特別なことはしていないので、成長が安定して続くのです。
RIZAPグループは成長をシステムとして持っていると言う事です。

爆発前夜のような様相

さて、RIZAPの法人向けプログラム、自治体向けプログラム、海外展開などや、RIZAP GOLF、RIZAP ENGLISH、RIZAP COOK、RIZAP KIDS、RIZAP スポーツアパレルなどが、テスト段階から、展開段階に入ってきたようです。

この展開も一気に拡大するのではなく、最初は慎重に進めていくと思われますが、RIZAPの名前が付けられたものは、テストで手応えがあり、正式展開が決まった事業です。
RIZAP COOKも、R COOKと言う名前でテストされていましたし、RIZAP GOLFも以前はGLEXと言う名前でテストされていたものです。

特にRIZAP GOLFは、RIZAP事業が開始から一年を迎え、急拡大に入って行く爆発前夜の様相です。

RIZAP事業がまだまだ拡大期の時に、多くの有望な事業が上に上がってきています。
テスト段階で撤退したものもありますが、まだまだテストされているものもあり、この会社は、「ホップ、ステップ、ジャンプ」のステップが始まりつつある会社とも言えます。そのあとにジャンプが控えており、成長限界性がとてつもなく高い企業です。

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