先日、当サイトの注目銘柄としたユーグレナが、12月3日に於いて東証一部指定替えになります。

それらを織り交ぜながら、当サイトの注目銘柄、それぞれの市場指定替え、つまり鞍替え可能性について書いて見ます。

やはり東証一部

東証本場、もしくは市場一部に連なることは、様々なメリットがあります。上場している以上、東証一部を目指さないという選択肢は、あまりないのではとも思います。

上場しないことのメリットは存在しますが、上場するのであれば、東証一部ではないメリットは、下位市場、あるいは地方市場のほうが上場維持費が安いということ以外、あまり存在しません(多少は存在します)。

ですから、各企業の戦略や現在の立場によって機会を見ながら、東証一部を目指すことが、まあ、なんと言いますか、普通ではありますね。様々な意見があるでしょうが、そのことは深くは追求しません。機会があれば詳しく書くかも知れません。

いずれにせよ、東証一部に指定替えになった銘柄は、必ずとは言いませんが、指数組込投信の買いなどもあり、株価が上昇する可能性があります。平均的な買い需要としては、最大1千億円程度発生になるものと思われます。

ユーグレナ

注目銘柄として掲載時、1325円。ほんの数週間前です。それが前日終値、1590円です。今現在の株価はこちら

東証一部指定替え決定以前から上昇を始め、注目銘柄として掲載してから、少し慌ただしい動きをしました。

実は私はまだあまり買えていません。当サイトは中長期投資を基本にしています。特に注目銘柄はその性質上、長期投資として考えています。ですから、自分が十分に仕込んだ後に、ここで始めて書くというようなスタンスではありません。

中には仕込んでおいてから買い煽り、自分は売り抜けるような方がいるのかも知れませんが、そもそも当サイトは資産形成を考える長期投資ですので、注目銘柄は、何度かに時期もわけて少しずつ購入していきますので、短期的な売買はあまりしません(回転売買をして購入単価を下げることはあります)。

しかしながら、今回の動きを見ると、もう少し早めにお知らせしていればとも思いました。ただ、ユーグレナによるバイオ燃料にかなり確信を持てたのが、わりと最近だと言うことも事実です。このことをもう少し書いておきます。

新株発行による資金のうち、生産設備への設備投資へ43億円。

藻類のバイオ燃料の生産コストは、通常燃料に比べ3~4倍高いようです。しかし、とうもろこしなどの在来法の穀物系バイオエタノールの価格は、わりと安価です(非穀物系が高いことが問題)。

藻類の生産性は畑作ものに比べて何倍も良いのですが、コストが高くなるのは動力が必要だからです。十分に光合成を行わせるため、また沈殿圧密防止に常に攪拌が必要です。コストとは、光と炭酸ガスと温度と品種の生産性の差と油の取り出し工程に他なりません。

ユーグレナは従来の円形バイオタンクから、溝法(OD法の応用)に替え、何年も研究をしていたようです。この方式であれば、動力は最小(0.3m/s程度の水流のパドル攪拌)になり、また、生産条件、つまり環境条件を流れていく部分、部分で変えることが出来ます。

この過程に於いて、43億の設備投資は、かなり確信的にこのタンク構造により、コストダウンが可能であると判断した。もしくは、最良の方法であると結論づけたと言う事です。

最終的にパドルで行うか、スクリューで行うか(おそらく日立のスパロータで炭酸ガスの吹き込みと兼用か)は分かりませんが、機械部分は少なく、ほとんどが土木建築ですので、10槽(数十槽?土地不明)以上の大型水槽群の建設準備です。現在の円形水槽は二十数槽以下。

ですから、溝形大型水槽での微調整と、少しでも効率的な種の選別がこれからの主題で、もうほぼ大枠は到達していると考えます。

また、これだけのコストダウンのための設備投資を行うと言う事は、食品用途などの生産のコストダウンも大規模に行われると言う事にもなり、利益率が非常に高まると推測されます。

ですから、まだまだ東証一部に相応しい規模の会社ではありませんが、今回の市場一部の変更理由、事業拡大などにあわせ、市場第一部へ市場を変更いたしますは、そのまま素直に受け取って良いと思います。

イーサポートリンク

以前よりの一押しの注目銘柄です。初掲載時、分割考慮600円程度が、2576円(権利落ち調整中)で、4倍程度になっています。現在値はこちら

何度も、東証指定替準備中と四季報に書かれています。この銘柄はマザーズから始まり、現在はジャスダックのスタンダードにいます。

マザーズは10年ごとに、東証本場市場に移るか、このまま留まるかの意向を市場に聞かれます。ですからマザーズ上場の企業は10年程度で東証の二部、あるいは一部に出てきますが、イーサポートリンクは、それを待たずにジャスダックに移っています。

イーサポートリンクは、生鮮品のシステム取引を提供しています。

イーサポートリンクに口座を持ち、システム取引を行っている流通業者やスーパーなどは、ある意味、出荷、入荷をイーサポートリンクに頼っていることになりますので、やはりシステムに加入することを考えると、イーサポートリンクの信用力が気になるところです。

ですから、イーサポートリンクは、機会があるごとにより上位の市場に移りたいという意欲を持っている会社です。必ず東証本場に出てくるでしょう。おそらくまず二部だと思われます。

15年11月期は、累損一掃、初配当濃厚ですので、それに併せてくるのではないかと思っています。

健康コーポレーション

分割考慮180円で初掲載し、株価10倍を達成した後、調整に入っています。先日、1株を2株の株式分割を発表しました。健康コーポレーションの現在の株価

健康コーポレーションは、当サイトでは常々いつかは東証に出てきます、そこからが本当の株価上昇ですと 書いていますが、前回の株主総会で会社側より、始めて前向きな発言がありました。また、いくつかの株式雑誌で、市場鞍替え濃厚と観測されています。

健康コーポレションは、開発、生産から販売まで、ほとんどが自社グループ内で完結しています。会社側も私たちはメーカーですと発言しています。ですから売価の粗利は5割以上、そして、その代わり販売経費のかなりの部分が広告費です。営業利益率の向上は、この広告費の節減に掛かっていると言っても過言ではありません。広告費が少しでも節約出来れば、莫大に利益が上昇します。

ですから、広告効果に直結する東証上場のステイタス、これを強く必要としている会社です。

ライザップなどの広告物に証券コードを入れていますが、もちろん上場のステイタスを意識して行っているもので、その効果も感じているからです。東証一部であれば、そう書いていることでしょうし、書きたいことでしょう。

また、健康コーポレーションの急成長は、M&Aに支えられています。自らや子会社の株価を背景にした資金作りは、戦略的に必要なことです。

株主優待の拡充、配当率の拡大、自社株買いの発表など、すべてが高株価を指向しています。この施策に、東証鞍替えの準備が入っていないということは、とうてい考えられません。

また、札幌市場アンビシャスは、当初はどの会社でも上場できましたが、現在では北海道に関係する会社のみが上場出来る市場になっています。先住権で上場を維持していますが、道義上、鞍替えを迫られています。

健康コーポレーションは、ジャスダックには、現在でも上場できます。しかし、東証一部などでは、形式規準として、上場時の流通株比率が足りません(上場さえしてしまえば、廃止基準には達しない水準です)。

もちろん、この形式規準は上場時の見込みで良いのですが、見込みだけでも示さないと審査にも入れません。

すでに見込みを示して、審査に入っているかどうかは分かりませんが、上場時流通株比率をクリアするには、一任勘定の投資信託に社長などの大株主の株を入れる、東証に上場している会社を買収して合併する、もしくは子会社を東証に鞍替えさせて、合併する、取引先や幹事証券、もしくは関連の投信に株を持って貰う、普通に素直に株式を売り出す、などなどが考えられます。

株主総会での発言は、色々な手続きが整った段階で、そのように(東証鞍替え)したいという発言であったと聞いています。どのような手続きかわかりませんが、流通株比率基準のクリアに向けての方策であることは、たしかだと思います。

そして、今回の株式分割は、非常に唐突感がありました。

会社側の説明では、1400円程度の株価が分割で700円程度になれば、買いやすくなり、流動性が増すと言うものです。購入するのに、14万円必要なものが、7万円になるということですね。

しかし、これでわざわざ分割をする、差し迫った理由になるのでしょうか。市場の基準などでは、一単位は、5万円から50万円になることが望ましい目安となっています。十分、好ましい範囲なのです。むしろ分割して、下限近くになってしまいます。

なんらかの準備のためであるのかも知れません。

ゼットン

こちらも100分割していて、分割考慮280円が現在値、810円、3倍弱の値上がりです。現在値はこちら

ゼットンは、初掲載時からあまり論評をしていないのですが、順調に成長しています。特に目新しいことがありませんが、利益がどんどん良くなってきていますね。拡大期に入ってきたようです。

東証上場について、前回の株主総会で、基準に達しているが?との質問に対して、機会を見て鞍替えしたいという社長の発言があったようです。

ゼットンは、東証に鞍替えする動機というものは、あまり見当たらないのですが、本社を東京に移したこともあり、名証セントロニクス上場より、東証上場のほうが相応しいと考えているものと思われます。

やはり機会をみて行うのではないでしょうか。