門松

年始のご挨拶に代えて

あけまして、おめでとうございます。

市場も色々なことがありましたが、概ね順調に推移してきました。
ギリシャ危機、原油の下落、中国減速など、順調ではないと思われる方もいらっしゃるかも知れません。
しかし、歴史を紐解いてご覧になれば、旧年は比較的順調な年であったと言うことが分かると思います。

何があっても慌てない投資

昨年は日経平均19000円を超えて終わりました。
本年は、更に延びていくのか、調整含みの年になるのか、年頭にあたっては特に言及しませんが、もちろん今現在の私なりの大まかな目算は存在します。

しかし、そのようなことは、実はどうでもよいことなのです。

その都度、その都度、日々観測し、リスクを勘案していけば良いことなのです。
もっとも重要なことは、出来る限り、少々市場に何かアクシデントがあっても、あまり慌てる必要がないところに投資をすると言う事です。
そういう所は一時撤退するにしても、ゆっくりと撤退できますし、そもそも、一生涯株主でありたい会社であったとしたら、何も動じる必要はありません。

もう一つ大切な事は、人の経済活動はなくならないということです。
もしなくなるような異常な事態が訪れるのであれば、通貨で持っていようと、株式で持っていようと、大差がないということですね。

富としての背景があるものに投資をして、それがインカムゲインであれ、 キャピタルゲインであれ、時間や空間と共に訪れるギャップを手にすること。
それが100円の物を加工して、あるいは仕入れて、120円で売るような経済活動でも同じであり、投資活動でも同じです。

ギャップというのは、付加価値です。そして、それらはすべて経済活動であり、世の中から永遠になくならないものです。

確率に掛けるとは

ギャンブルと言う言葉があります。株式投資はギャンブルであると言う方もいます。
もちろん、これは少しでも経済学を知っていれば、出てくるはずのない盲目的な言葉です。

当然のごとく、ギャンブルと言うのは、ゼロサムゲームの中で、確率に掛けることを言います。宝くじも同じです。
株式投資とは、定義上でも基本的な枠組みでも大きく違います。

もちろん、ギャンブルとして株式取引を行うことも出来ます。
運を天に任せて、勘で短期売買を繰り返すことなどです。

大した理由も目算もなく、目に付いた銘柄を買ってみたり、噂やニュースに反応して、付和雷同するように、物差しの1つもなく市場に参加することも、ほぼギャンブルと同じです。

また、特に理由のない収益の上振れや、今後どう転ぶか分からない、商品相場や為替などでの収益の上振れに注目することも、ギャンブルとそれほど変わりがある訳ではありません。

もちろん、希望的な観測の業績の拡大期待も、自分自身にとっては運が良い悪いの確率に掛けていることと同じようなものです。

確率に掛けることは、少なからず突発的な市場変動にも大きく作用されることを意味します。
いえ、市場変動に左右された場合、何の胆力も確信も持てず、不安の中で過ごすことになります。それはどう転ぶかの確率の世界に怯えることと同じと言う事です。

もちろん、ギャンブルはお奨めしませんが、止めたりはしません。しかし、ギャンブラーになるのでしたら、一流のギャンブラーになって下さい。
一流のギャンブラーは勘のみで張ったりはしません。
彼らはしっかり勉強をしていて、確率論的に有利な、少しでも勝ち目のある掛け方をします。

事業に注目すること

さて、株式投資の世界はゼロサムゲームではありません。
日々、経済は拡大しています。
中には縮小している分野もありますが、上場企業に関しては、常に利潤を得る経済活動をして、日々価値が増しているところがほとんどです。

私たちはその中で、より大きな価値の拡大を手にする必要があります。つまり、より大きなギャップを得る必要があります。

1つは可能な限り有望な事業に投資をするということです。

個々様々な事業が行われています。
そして、大きな拡大をする事業を比較的簡単に見つけ出すには、時代のうねりの中にある、メガトレンドの中で探すと言う事が王道になります。

それを見つけて下さい。

十数年前から続き、今も続いている大きなうねりの1つは、インターネットテクノロジーになるかと思います。
この大きな波は、まだまだ続き、あらゆる分野を網羅して行きます。これは現代に於いて革命を起こしている巨大なエネルギーです。
よくお考え下さい、一見無関係に見えても、当サイトの注目銘柄の1つ、健康コーポレーションも、ITが存在しなければ生まれなかった企業です。

そして、次ぎに日本に於いては、金融緩和。これも大きな時代のうねりです。
日本経済がこれほど明確な金融緩和の経済に突入していることは、日本の歴史上、高橋是清の時代以来ではないでしょうか。希に見る大きなうねり、これもメガトレンドです。

さらにもう少し小さなトレンドになると、ロボットテクノロジーなどもあります。インバウンド需要もオリンピック需要も環境も介護問題もありますね。

その中でもなるべく大きなトレンドに乗ること、これが小さなさざ波に多少見舞われたとしても、あまり慌てる必要の無い条件の1つです。

今まさにこの時も大きなトレンドが生まれようとしているのかも知れません。

会社に投資をするということ

そして、何よりも会社に投資すること。これは会社の経営者や組織などに注目することです。

色々なヒット商品、ヒット事業を次々に、ある特定の会社が生み出すと言う事は、世の中に実に多い現象です。
もちろん、そこには何らかの理由があります。

二番手商品が出てきても、キャッチアップさせない、あるいは別の更なるヒット商品を作り出す会社。
ヒット商品を作り出す会社は、概ね次々にヒット作を作り出しています。
そして、二番手商品を仕掛ける会社は、いつも二番手に甘んじます。

どちらに投資したいでしょうか。

ヒット商品だけではありません。きらりと光る、オンリーワン企業は、その体質や経営者、組織もオンリーワンなのです。
ビジネスモデルは真似をすることが出来ても、会社そのものは真似をすることは出来ません。オンリーワンはオンリーワンのままです。

当サイトの注目銘柄は、概ね事業でも、そして、この点でもオンリーワンなのです。

そして、会社に投資すると言う事で、もう一つの別のスタンスは、その逆のことになります。
どうしようもない会社が、そのどうしようもない理由を大きく変えるようになる可能性がある、重要な再建を進めているときです。
この場合、倒産可能性がほぼなく、根本的な原因がはっきりしていて、それが除かれようとしていることが重要です。
ぼろ株であればあるほど、誰も期待していないほど、願ってもないことです。

会社そのものや、その大きな変化に投資すると言う事、これらも多少何かあっても、あまり慌てる必要の無い条件の1つです。

変わらぬ当サイトの見解です

いかがでしたでしょうか、これが当サイトの主要な投資基準の一端です。
もちろん従来より「このサイトについて」で述べているように、なるべく株主優待銘柄を重視すると言う基本方針もあります。
技術的なことについては、又、いずれかの日に気の向くままに述べたいと思っています。

以上を持って、本年のご挨拶に代えさせていただきます。

本年も宜しく御願い申し上げます。

平成28年元旦 トリプルパワー主幹