この銘柄はお奨め銘柄でも、注目銘柄でもありませんでしたが、以前、航空機に乗る方はそろそろ取得時ですよと書きましたね。
その後、大規模な増資が発表され、株価は下がっています。
長い間、ウオッチしてましたが、昨日相場の変動がありました。この事について寸評します。

動き始めるか

大規模な増資による株式の希薄化懸念で急落をしました。徐々に持ち直して来ましたが、社運をかけて導入したB787のバッテリー火災問題での運行停止を受けて、売買が錯綜していました。

さて、増資は悪いことなのでしょうか。基本的に増資はイーブンです。内部に資金が入り、株の価値はその分上がります。懸念されたのは、4割にも及ぶ増資を不透明な時期に行ったことで不信感をもたれたためでしょう。 増資目的を公式発表から見据えると、B787の導入資金、航空会社のM&A資金と言うことです。

過去最高益の決算を考えると、B787の導入資金は、普通に手配できます。4月の持ち株会社への移行を考慮すると買収資金と考えることが適切でしょう。

航空業界は様々な考慮事項にあふれていますが、LCC(格安航空会社)の台頭は大きな時代背景です。全日空はピーチやエアアジアジャパンなどに資本参加して、LCCに対する姿勢が積極的です。方やJALはジェットスターへの資本参加をしていますが、全日空に比べると、規模としてはお付き合い程度でしかありません。 将来は利益の大半をLCCが稼ぐかもしれないなどの首脳部の談話などを考慮して考えても、全日空のLCCへの積極姿勢が目立ちます。

全日空と日本航空を現在の株価、総合力などで比較すると、ほぼ同程度だと思われます。確かに利益率などは日本航空が大幅に勝っていますが、これは破綻と再建の過程で不採算路線を大胆に削減した事と、有利子負債の削減や、租税の減免措置をまだ受けているためです。

国内線では全日空は一位、海外路線では日航が一位。全日空にとっては、海外路線を大幅に拡大して、日航を突き放したいと思っていることでしょう。

全日空にとって有利な事は、国内線の大きなネットワークです。不採算路線から撤退した日航は緻密な路線網を持ちません。また持とうとすれば、放棄した不採算路線を再構築する事になりますので、利益率は下がってきます。

全日空としては、全日空から全日空への乗り換えで海外路線への誘導を狙います。これに傘下のLCCが加われば、盤石の体制です。また従来取り込めなかった低価格需要の国内、海外もLCCで取り込めます。

LCCは必ずしも競合するものではありません。LCCの主な顧客は、従来高速バスや鉄道を利用していた人々です。移動需要に対する航空機のシェアを高めます。

なお、遠い過去に利用率100%であった鉄道が車社会になり、移動シェア10%そこそこの斜陽産業になったように、航空産業がそうなるわけではありません。航空機には航空機でしか移動出来ない需要が厳に存在します。

アメリカなどでは、LCCの台頭で破綻した航空会社も散見しますが、元々鉄道需要が少なかった地域でもろにぶつかるからです。日本では移動に対する大きなシェアを占めている車、高速バス、鉄道とまず最初にぶつかります。

航空機とその他の移動産業のシェア競争になるでしょう。 このあたりの状況を考えて見れば、全日空のLCCに対する積極姿勢が理解出来るでしょう。

では、航空会社のM&Aとは、LCC会社と、もしくはLCC会社への資金投入と容易に想定できるでしょう。持ち株会社への移行で、多種価格、多種ブランドで大きなネットワークを生かしてそれを構築する、それを海外路線へつなげていく、そんな戦略が見て取れます。

B787の問題は、困った問題ですが、程なく解決すると思われます。 この低コスト機を日航は従来大型機で合わなかった海外路線のみに使用するのに対して、全日空は、海外、国内を問わず採用しています。

このスタンスの違いは、海外、国内を問わず、LCCで包括できない路線をB787で構築する役割分担を考えていると推測出来ます。

株価は、長期下降トレンドです。このトレンドの転換はいつ起こるか分かりません。しかし、現在である可能性もあります。

チャート的には、昨日の上昇で下降トレンドの抵抗帯を抜けた可能性があります。 持ち株会社になり、優待が傘下のLCCで使用出来るようになる可能性もあります。

可能性ばかりですが、当サイトの見解を、準注目銘柄、もしくは長期持続で注目銘柄にしようと思っています。注目銘柄ダッシュ程度にお考え下さい。

現在値、193円、約20万の投資です。航空機に乗られる方、また優待券を売却しても、配当と合わせ、利回りとしても納得出来る価格だと思われます。

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